Title: 17週3日
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絨毛膜下血腫と診断されたのは、9週の時でした。 その日から自宅安静していましたが、出血はとまらず、血腫は巨大化し、ついには、コアグラ(血の塊)がでるようになりって入院となりました。 入院してから6日後くらいから、血腫は小さくなり始めました。
17週3日の検診では、出血がほとんどなくなり、血腫は、入院当初より半分以上も小さくなっていて 医師から「これならお正月は家ですごせるかもしれないね。」と言われ、初めて、不安から解消されたように思っていました。
その夜のことでした。 消灯時間をすぎて寝付いていると、今までに感じた事の無いような痛みに襲われ、トイレにいくと、手のひらくらいの大きさがあるコアグラがいくつももでて、あわててナースコールを押しました。
張り止めをのみましたが、痛みはどんどん規則的になり、医師から「このままだと流産してしまうが、手のほどこしようが無い」と言われ、その時、陣痛がきているということにやっと気がつきました。 「どうか、このコを助けてください。」何度も何度も祈りました。しかし、祈りは届かず、パン!とはじける音とともに、あたたかいものが流れ出るのを感じました。 もうだめだ・・・・。
その後分娩台に移動して、処置を受けました。 あまりに急な事に、ただただ呆然とするしかありませんでした。 そして、陣痛をもっと我慢していれば、もっともっと早く張り止めの点滴をしてもらっていればと後悔し、「ごめんなさい」と何度も繰り返しました。
朝、主人が到着して、小さな小さな我が子と対面しました。 とてもきれいな顔をした、それはそれは可愛らしい女の子でした。とても小さかったけど、何だかとても立派でした。
娘を流産した夜、病院では4人が誕生し、元気になく声がきこえてきました。 新しい命たちが無事に生まれてきたことに感謝し「どうか、私の娘の分までしっかりと生きてね」と、心の中でお願いしました。
娘とさよならして一ヶ月がすぎようとしています。 今は、私の娘がまた生まれ変わって、私のお腹に戻ってきてくれるようにと、ただ、心を静めて祈ります。
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