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  36週 子宮内死亡

[2369] uki

Name: uki    ..ocn.ne.jp
Date: 2012/09/23(日) 12:33
     削除 
Title: 36週 子宮内死亡    
経済的事情もあり素直に喜べない妊娠でした。
ですが、初診時に先生からやさしく言われました。
「あなたにかかってるんだよ。ご飯を食べて素直においしいって思ってれれば大丈夫。赤ちゃんはちゃんと育ちますよ」
先生も看護婦さんもこの小さな命を心から喜んでいる。
母親の私がこの命を否定してどうするんだと目が覚め、腹をくくりました。

臨月に入り出産準備も整った矢先のことでした。
就寝前「そういえば今日は胎動が無かったような…。あれ?昨日はどうだっけ??」
不安な気持ちを否定するように「いつも夜中になったら暴れだすから大丈夫。明日は検診だし」とのん気にしていました。

朝になってからも、動きませんでした。
ご飯食べたり、好きな音楽聴いたり、話しかけたり。
今までなら、反応が返ってきていたのに、何をやっても無反応。
焦る気持ちをおさえつつ「大音量でドライブすれば起きる!」と、
検診に向かいました。

助産師さんに動いてないことを伝えると、
「本当は今日はエコーやらないんだけど、念のためエコー見てみよう」と心音はとらずにエコーの手配をしてくれました。
しばらくして、先生がやってきてお腹にエコーをあてて1秒で悲しい現実を目の当たりにしました。
どう見ても、心臓が止まっていました。
先生からも「悲しいけれど、心拍が確認できない」と告げられました。

カーテンの向こうにはたくさんの妊婦さん。
泣くことなんて出来ません。
必死にこらえつつもポロポロ涙がこぼれました。
いつもはやったことのないエコーの機能を使って細部まで確認してもらい、心停止から数日経っている事が分かりました。
念の為、もう1人先生がやってきて、2人で再確認。
「やはり赤ちゃんはもう助かりません。このあと、検査と状況をご説明します」

エコーブースのカーテンを開けてからは冷静でした。目の前の妊婦さんを不安にさせちゃいけない。笑ってなきゃ。
先生から説明を聞き、週末にあたる事、炎症反応もないということで、2日後の入院になりました。
「2日間、赤ちゃんとゆっくり過ごしてね。」

翌日。あかちゃんの洋服を買いに主人とベビー洋品店へ。
店に入って、一番目の前に天使の羽のついた服がありました。
いつもならどぎつい色の服が並んでる所なのに、なぜ今日はこの服が出ているの?
普段ならとうてい手が出せない値段でしたが迷わず購入しました。
最初で最後のベビー服です。

ふと気づくと、回りは妊婦や赤ちゃんばかり。
当然の光景ですが、想像以上に心にグサグサ突き刺さりました。
戌の日にお参り行った神社も参拝しました。
傍からは、出産目前の幸せなカップルにみえたことでしょう。

入院前に実家へ挨拶に行くと、父がポロッと涙を流しました。
父の涙は祖母の葬儀以来初めてです。

出産前の処置や促進剤が効かないままに、入院4日目。
「勝負に出ます!」と、担当医の顔つきが変わりました。
破膜処置をして破水すると、一気にお産が始まりました。

苦しいところから早く出してあげなくちゃ。
赤ちゃんと分かれたくない。
赤ちゃんが死んでいることを認めたくない。

いろんな感情がごちゃまぜになっていました。
分娩台にあがったらすぐにするするっと産まれてくれましたが、先生が取り上げた瞬間、とうとう現実と向き合ってしまいました。
陣痛は半端ないし、パパも付き添ってる、普通のお産と何も変わらない。そこに産声が聞こえない以外は…。

へその緒を切って私のもとに。なんて可愛いのでしょう。今にも産声をあげそうな穏やかな表情。
この数日押し殺してきた感情が爆発しました。
まるで私が赤ちゃんになったように、大きな声でワンワンと分娩台で何分も泣き続けました。
私が落ち着くまで、スタッフ全員がそっと見守ってくださりました

赤ちゃんも私も身体をきれいにしてもらい、数時間一緒に過ごしました。
ずうっと抱いていたい。
「月」を名前に使った我が子の誕生日のお月様を見たい。
いろんな人に、「今夜の月を写メして」と頼みましたが曇っていないのにどこの場所からも見えません。
きっと私のもとに降りてきているから空には月がないんだ。

翌日退院。葬儀屋さんが病院にやってきてテディベア柄の棺に寝かせました。火葬までさらに2日。
家に居る間ずっと抱っこしていたいけれど、赤ちゃんはとても傷つきやすくなっていたので、棺のフタをなでるまでにしました。
葬儀には、県外から兄もかけつけてくれ、家族みんなでおくってあげることが出来ました。

食事をとらない私をみて4歳の長女が「ちゃんと食べないと赤ちゃん抱っこできないよ。ダメだよ」
もうあの子は抱きしめられないけど、空から笑われないようにしなきゃ。
四十九日の夜。空を見上げると煌々と輝くまん丸お月様。
ちゃんとお空に帰れたんだね。

死産から半年。主人とは、諸々の事情で離婚しました。
あの子がわたしのお腹に再び宿ることはないけれど、いつまでも一緒です。
長女は、妹をとっても大事にしています。お菓子を分けたり、絵を描いたり。
ありがとう。あなたのおかげで、みんなやさしい人になれたよ。



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