Title: 7週 完全流産
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妊娠検査薬で2回目の陽性反応を確認してから、産婦人科を受診しました。
胎嚢の大きさが少し小さめだけど、2週間後に受診するときには、赤ちゃんの大きさから予定日なども分かるでしょうと言われました。 「ただし、このまま大きくならないなら流産となります」とも言われましたが、だいたいの妊婦さんにこのように言っているんだろうと思っていました。 先生からの「おめでとうございます」という言葉が忘れられません。
前年に入籍はしていたものの、お互いの仕事のために離れて暮らしており、3月下旬の結婚式、私の退職を経て一緒に暮らし始めた矢先の出来事で、びっくりしたというのが一番大きな気持ちでした。
失業給付を申請しようとしていたところに妊娠が判明したので、延長申請とするためハローワークで延長理由を話し、書類に予定日や母子手帳のコピーを付けなければいけないことを知りました。 この日は書類だけもらって帰宅して、早く母子手帳が欲しいなあと思っていました。
5月10日 この日以降、前日以前と腹痛の感じが変わりました。 今までは弱い下腹部痛が時々という感じが、腹部全体で強い痛みが頻繁にあるという感じになりました。 このときはわかりませんでしたが、今思えば、この日くらいから流産が進んでいたと思います。
翌日、赤ちゃんの予定日を聞くのを楽しみに受診しました。 それなのに・・・ 前回の受診時より胎嚢は大きくなっているものの、心拍が確認できず、赤ちゃんの姿も見つかりません。 胎嚢の大きさも小さく、流産の可能性が高い。 念のため1週間後の再診で確定できるであろうとのことでした。 茶色のおりものがあるが、子宮の壁からの出血ではないから大丈夫とも言われました。
流産が実感できなかったのか、頭が混乱していたからか、診察室で涙は出ませんでした。 ただ、説明している先生の顔を見たら泣いてしまう、という気持ちはあって、途中から先生の顔は見れなくなっていました。 待合室に戻ってからもぼうぜんとして、早く家に帰りたい、そんな気持ちでした。
家に帰ってからは布団に突っ伏していましたが、何故だかいつもみたいにご飯つくらないと、と昼食だけは元気なふりして作った覚えがあります。 結局、長く続かずこの日から泣いて過ごしました。
5月13日の午後から茶色のおりものが増え、腰痛が強くなってきました。 30分も座っているとつらくなってきます。
この日は健康診断を受診しており、問診票に「妊娠していますか」の項目がありました。 3回の問診で「今、何週ですか?」と聞かれたり、精神状態の項目で引っかかり、流産の確定診断待ちの状態であることを話すことになったりして、その度に泣いてしまいました。
運動をするプログラムもあり、健診の病院での医者の指示で見学になったのに、インストラクターに上手く伝わっていなかったようで、見学理由を聞かれ「妊娠していて」としか答えられず、帰り際に「赤ちゃんがんばって」なんて声をかけられたりしてまた泣いてしまいました。
翌日の夕方、出血が鮮血にかわり、量も多くなってきたので、心配になって受診しました。 妊婦さんに会いたくないので車の中で待機し、最後の患者が帰ってから受診することにしました。 胎嚢の様子は前回と全く変わっておらず、出血は流産が始まっているからで、今日、明日のうちに流産するかもしれないとのこと。
帰宅後、さらに腹痛がひどくなり、立っておられず、膝から崩れました。息もできず、脂汗が出るほどの激痛に襲われ、そのうち出血したのを感じ、トイレへ行きました。 大出血の中にレバー状の塊が多数あり、動くたびに出血がひどくなります。 トイレの中を見ると4〜5cmくらいの薄いピンクの胎嚢らしきものと、いくつかに分かれた血の塊。
胎嚢が出た時の感触は、明らかに血の塊の時と違って弾力と大きさを感じました。 赤ちゃんだとすぐに分かりました。 病院に電話して指示を仰ぐと、子宮内容物をビニール袋に入れて、翌朝一番に外来受診するようにとのことでした。
電話をしている間に、うそのように腹痛がひいていきました。 数時間前、病院で胎嚢が確認されたのがうそのようでした。 その後、夕飯を食べ、シャワーを済ませ、就寝するものの、再び強い腹痛が襲ってきてあまり寝られませんでした。
朝になって受診すると、子宮の中身はほぼ出ていて、完全流産との診断が下りました。
数日は、子宮が元に戻ろうとする痛みで、かなり強く苦しみました。10日ほどで出血がおさまりました。 心身ともに痛い思いをたくさんしましたが、赤ちゃんには本当に幸せな時間をくれたことを感謝しています。
流産してから1か月が経とうとしています。 普段の自分だったらきっと気にならない、ほんの少しのショックですぐに心のバランスが崩れて泣いてしまいます。 おまけに、友人知人も誰もいない知らない土地、主人は2週間の出張のために不在で、寂しくなってきてしまい…こんな場があったことに感謝しています。 一番心に響く言葉は経験した人からの言葉です。
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