Title: 16週 稽留流産
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前回の検診までは順調でした。 安定期に入って安心できる頃だなと思っていた16週の診察で、「子宮内胎児死亡」と言われました。 心臓の音が聞こえず、エコーも動かない。 「残念ですが・・・」という先生の言葉に「そうですね」というのが精一杯でした。
先生から「できるだけ早く子宮の中の異物を出した方がいいので、入院して子宮内除去術を行いましょう」と勧められました。 赤ちゃんが急に異物扱いになってしまったことがとても悲しかったです。 でも、助産師さんが「赤ちゃんとして産んであげて下さいね」と言ってくださりとても気持ちが楽になりました。
産まれた赤ちゃんは36gの男の子でした。 手のひらにすっぽり収まるほどでしたが、目も口も手も足も爪もあって、かわいい赤ちゃんでした。 流産は頭でわかっていて、仕方のないことだとはわかっていても、気持ちはついていかず、精神的に不安定な私に、夫は寄り添い支えてくれました。 泣きたいだけ泣かせてくれました。 友達は一緒に泣いてくれて、あぁ本当に赤ちゃんがここに居たんだなって、存在を認めてくれる人がいることを嬉しく感じていました。 ただ、大好きだった祖母には、昔の人だからなのか、亡くなった赤ちゃんのはなしをすると「いつまでも思っていないで早く忘れなさい。次の子に良くないから」と言われ、悲しい思いをしました。 私達夫婦の中では引きずるわけじゃなく、赤ちゃんの事は大切な家族として絶対に忘れない、ただし人にはその考えを強要しないことにしました。
あれから2年。仕事が忙しい夫ですが、命日は休みをとってくれ、お墓参りに行っています。 亡くなった事は残念ですが、夫婦として、親としてとても強くなれたとおもい、私たちのところにきてくれた赤ちゃんに感謝しています。
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