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  2度目の流産

[2707] クリス

Name: クリス    ..ocn.ne.jp
Date: 2018/03/16(金) 14:33
     編集 
Title: 2度目の流産    
初めの流産は、稽留流産。
手術で休みを取る為、社長にだけ話した。

2度目の妊娠は、ある程度安定してからと思い、職場の誰にも言っていなかった。
その中での出張。
不安に思いながらも、東京へ行った。
途中、出血があり、お腹が張り始めた。
それでも仕事を終え、帰りの新幹線に乗り、これで一安心と思った瞬間、ドバッと水と血の混ざった物が大量に床に落ちた。
急いで新幹線のトイレに入ると、ゴポゴポと大量の出血。
直ぐに病院に電話するも、「残念ですが、もうどうする事も出来ないので、明日病院に来てください」と。
正直、今、この状況が酷すぎて、助けを求めたいのに、酷い対応だった。
夫に連絡したら「今すぐ緊急ボタン押して、助けを求めて、新幹線から降りて病院いけ!」と。
ゴポゴポ、ゴポゴポ。
もう流れているのは明らかで、この状況から動く事も出来なくて。けど、このままではいけないと思って、緊急ボタンを初めて押した。
駅員さんに、医務室的な所に連れて行ってもらって、トイレとベットを往復した。
赤ちゃんどこ?と探しても分からない。
大切な命なのにトイレに流れいく。捨てているみたいで、辛い。
こんな形でなく、赤ちゃんを探して取り上げて欲しかった。
自分の中が空っぽになっていく。

最寄り駅に到着して、車椅子で移動した。
母と妹が駅まで迎えに来てくれた。
母の顔を見てホッとしたのか、涙が止まらなかった。
車の中で母は、「子供が出来ない事でなく、あなたが辛い思いをするのが一番辛い」と涙を流し、
自分の所には赤ちゃんが来てくれないのかもと泣く私に、妹は、「姉の為に私が産むから。養子にもらって」と。
妹の思いに、涙が止まらなかった。
お腹の中に宿った命を失うという事は、本当に辛い。
家族を悲しませる事も、本当に辛い。
私のせいで、みんなごめんなさい、何度も心の中で謝った。

家に着いて、旦那が泣く事は無かったけど、寂しそうな表情だった。
元々感情的にならない人だから、特に何か言ってくれたとか、そうという事は無かったけど、私が不安と悲しみで、そばにいたり、甘えたい時はふんわり受け入れてくれる感じだった。

次の日は病院へ行った。赤ちゃんは、やっぱりいなかった。
ただ、流れきれていない赤ちゃんを守るものが少し残っていると。来週、それが流れきっていなければ、手術をして取り出すとのこと。
仕事も明日からでも大丈夫と。
赤ちゃんが流れてしまっているので、流産の原因はわからないけど、不育症の可能性があるから、検査をした方がよいとの事だった。

けれど、私は自分が出張へ行ったせいだと思った。
もし妊娠した事を報告をしていれば出張へ行かなくてよかった。
流産する事も無かったかもしれない。
まわりへの配慮と思っていたけど、何より大切なのは、赤ちゃんだったのに。後悔してもしきれない。

その後、出張の仕事の続きを始めた。
何事も無かったように2店舗の店長と連絡をとりながら、自店を含め、3店舗分の仕事をした。
涙を流しながら家で仕事をした。

次の日も、出血はずっと続いていて、腹痛が酷く、仕事が出来る状態ではなかった。
腰を90度曲げていないと、立つことすらできないくらい痛い。
職場には、風邪をひいて、腹痛が酷くて仕事に出られない。という理由で、2日間の休みをとった。

流産して4日目、仕事に復帰した。
職場には何も言わず、何事も無かった事のように。
だけど、出血は1週間続いた。

2度の生理がきたら、また妊活してもいいらしい。
そして、不育症の検査の為、病院の紹介状をもらった。
不育症だったらどうしよう。この先、どうなるのだろか。

夫と二人で、義父と義母に会う約束をした。

私の嫁ぎ先は、寺。
義父が住職、夫は長男で次期住職で、現在は公務員と寺の仕事のかけもち。
姉二人も寺に嫁いでる。
私は、ずっと自分は寺の嫁として、ふさわしくないと思っていた。だからこそ、自分の仕事をがんばって、上の役職へ昇進する事で認めてもらいたいと思っていた部分もあった。
御門徒さんが沢山いる以上、公務員のような堅い仕事なら誰からも認められるからだ。

それでも、義父と義母は、温かく私を迎え入れてくれた。
義父はいつも笑顔で優しく温かい。
義母は、いつも私を気づかってくれて本当に優しい。
ただ、寺の嫁として嫁いだ以上、私は子供を産まなくてはならない。それも、出来れば男の子。
誰から何を言われたわけではないけど、わかっている。
だけど、こんな事になってしまって、合わせる顔が無かった。
私は寺の嫁として、ふさわしくないかもしれない。
申し訳なくて、会うのが怖かった。

義父と義母は、いつもと変わらず、温かく迎えててくれた。
そして、なかなか言い出せない私を気づかって、夫が話し始めた。

しかし、義父と義母が話してくれた内容は意外だった。
まず、義姉のこと。
義姉は2人出産しているが、結婚してなかなか子供が出来ず、流産も4度経験したこと。
その中には、安定期もすぎてだいぶ経った後に流産して、産むときも大変だったこと。
義母自身も、出産が難しいと言われながらも、色々な病院をまわり、子宮を半分とる手術を受けて出産した経験があること。
大変な思いをしている人は、私だけではない。諦めなければ、希望があるということ。

ここに来て、辛い思いをすると思っていたけど、逆だった。
私の為に辛いことを話してくれて、温かい言葉を沢山頂いた。
私は寺の嫁にふさわしくないとか、御門さんの期待に応えれないかもなど、寺の事ばかり気にしていたのに、義父と義母が心配しているのは、私の体の事だけだった。

私はバカだ。本当に自分は恵まれている。
義父と義母のもとに嫁ぐ事が出来て、本当に幸せものだ。
いつか、必ず恩返ししたい。
今度こそ元気な子供を産んで、喜んでもらいたい。そう心から願った。






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