++さくちぃのMR観察日記++
2007年10月、医療事務員さくちぃが約10年勤めていた診療所は
長期休診となり、それから2ヶ月後に閉院しました。
休診から閉院に至るまでの軌跡を《番外編》として綴っています。
そして2008年、新しい職場でまた医療事務員として働き始めました。

2008. 5. 06. Tue 医師だって知らないことはある!?
2008. 4. 27. Sun 医局で遭遇
2008. 3. 20. Thu 番外編16.『自宅待機命令』
2008. 3. 16. Sun 番外編15.『残務業務』
2008. 2. 21. Thu 再就職のご報告
2008. 1. 27. Sun 番外編14.『最後の診療』
2008. 1. 25. Fri 番外編13.『貰えなかった名刺』
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  2008. 5. 6. Tue
      医師だって知らないことはある!?
  
あーあ、GWももう終わりかぁ。。。 
毎年この時期の日記では、こんな話をするようで恐縮ですが、、、 
『メーカーのGWは毎年大型連休だよ。ボクは仕事だけどね。』 
卸のMSさんに、某メーカーさんへ某医薬品の件で確認してもらおうと思っていたことがあって、4月の終わりに電話した際、休みはカレンダー通りしかないMSさんから、かる〜く愚痴(?)られました。 
が、何を言うんだ卸さん!!わたしなんて、GWに日直がまわってきた為に休日出勤したんだから!医療機関勤務はもーっと辛いんだー!! 
 
もっとも、連休は取れたとしても、1日の勤務時間は多分わたしよりも断然多いだろうMRさん達。特に今の職場では、MRさん達の面会時間は診療終了後と決まっている為、わたしはMRさん達の営業車を横目に帰宅しているわけでして。。。 
 
だから、外来が込み合っている昼に訪問者があったとしても、すぐにMRさんだと思えなくなっているのですが、先日は珍しく昼に訪問者がありました。 
運良く(?)わたしは受付を担当している時でした。絶対患者さんではないだろう男性が、受付に一直線で向かってきました。 
「あの、わたくし、★社の●●と申します。」 
「お世話になっております。」 
「院長先生にこちらをお渡し願えますか?」 
そういうと、B5サイズの封筒に入った何かを受付カウンターに差し出されました。 
「こちらを・・・・ですか?」 
「はい、先日面談に伺った際、院長先生にお約束した患者さん用の資材をお持ちしたものですから。」 
「そうでしたか、有難うございます。ですが、本日院長の外来は休診となっておりまして。。。」 
「でしたら、○先生は本日はいらっしゃいますか?○先生ともお話させていただきましたので。」 
「○医師でしたら、本日は外来診療担当ですので。ではお預かり致します。」 
 
前職の職場ではあまり採用品が無く、MRさんの訪問もわたしが知る限り多分一度も無かった★社さん、ここには出入りしているんだ、ふーん、採用品目が多いのかなぁ。 
預かった患者さん用の資材、この日は院長が不在の日の為、院長室は空いていません。○先生も外来中だし、だったら業務終了後に医局の○先生のデスクへ届ければ良いかなぁ、と思ってわたしのデスクに置いておいたところ、運よく○先生が外来診療を終え、事務室を通り抜けるところでした。 
 
ラッキー!! 
 
「○先生。」 
わたしのデスクの目の前で○先生を捕まえました。 
「あの、先程G★K社さんがいらっしゃって、荷物をお預かりしました。」 
「え?誰?」 
「G★Kの方です。」 
「G★K?」 
「はい。」 
「????」 
「あのー、前日に面談されたとのことで。」 
「G★K?」 
「あ、グ★★★・ス★★ク★★★社さんです。」 
「・・・あ、ああ。」 
「患者さん用の資材だそうです。」 
 
・・・・グ★★★・ス★★ク★★★社なんて長ったらしい社名、舌が回らないからG★Kって言ったら、通じなかった。。。 
 
常日頃から卸のMSさんと製薬業界話(←愚痴から裏話から、それこそ結構ヤバい話しまで・・・)をしていたわたしからすると、グ★★★・ス★★ク★★★社をG★Kって言えば、普通に分かるものだと思っていたのですが、○先生にも通じなかったなんて。ドクターにだって知らないことはあるんだ。。。 
 
こ、これから気をつけよう。。。 
 
・・・ちなみに預かった資材は、○先生も院長も、患者さんとの診療の際に活用しているようでした。(わたしも一冊頂いたのは、言うまでもありません。) 
  

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  2008. 4. 27. Sun
      医局で遭遇
  
新しい職場にて医事の仕事に就いて、早・・・。んとに、月日の経つのは早いもので。 
先日、無事に使用期間が終了しました。 
働かざるもの食うべからず!正直、今の職場に対するいろいろな思いはあれど、何とか働いています。 
 
さて、職場が変われば今までと勝手が違うのは致し方ないこと。前職では、訪問者の方から挨拶されないことなど一度も無かったのですが、今の職場では事務所内に居れば患者さんともまともに顔を合わせませんし、その他訪問者の方々にも気付きません。 
そして、受付カウンターに居ても挨拶しない訪問者さん達に唖然呆然。。。 
 
あの・・・、ここは一応会計も兼ねた総合受付のはずでは!??? 
 
先輩曰く・・・『そういえば、業者さんって挨拶しないね。知ってる人っていないし、結構皆そのまま素通りしてくよ。』 
 
・・・そ、そうなんだ。お話、しないんだ。。。 
 
卸のMSさん曰く・・・『患者さんへの配慮なんじゃない?一応病院だし。。』 
 
・・・配送さんとか、挨拶してくれてるけど!? 
 
でも、そういう職場なんだね。受付だけど、今までのように必ず顔を合わせるわけじゃないし、挨拶もされないし。。。 
ってことは、観察日記のネタが無くなってしまうじゃないかーーー。 
ど、どうしようーーーーーーー。 
と、少し焦っていたものの、しかーし、探せばネタはあるもので! 
 
最初にわたしがここで接触したMRさんは、前職でも大変お世話になっていたD製薬さんでありました。ああ、D製薬さん、懐かしい!担当さんは違う人でしたが。 
それはまだ、わたしが医局のドクター達のデスクの位置すらまともに覚えていない頃、先輩に言われ、医局へ届け物をしに行ったときのことでした。 
 
この病院の医局エリアにはまず扉があり、そこは常時施錠されていて部外者は立ち入り禁止です。職員は皆鍵を携帯しており、そこに入ることが出来ます。鍵を開けると、左手にまず看護長室があり、次に副院長室、院長室があり、一番奥が理事長室です。そして、右手が医局です。主が不在でも、我々医事課職員は書類を置きに来たり、カルテを届けに来たりします。 
この時も、外来の業務終了後、医局と院長にカルテを届ける為にやって来ました。と、鍵の掛かった医局エリアの扉の前にスーツ姿の男性が一人。 
 
さて、こういう時に、素通り出来ないわたし。当然、声を掛けました。 
「何か御用ですか?」 
「あ、あの、院長先生に、あと、○先生にもお目にかかれましたら。」 
「そうでしたか、院長と○医師ですね。では、確認して参ります。」 
「宜しいのですか?」 
「実はわたし、新人でして、医局に来たのは三回目なんです。というより、一人で来るのは今日が初めてなんです。」 
「そうなんですか。」 
「まだ医局のデスクもどこが誰のやら・・・って状況なんです。だから、お通しして良いか判断出来ないものですから。えっと、失礼ですけど・・・。」 
そう自分の立場を説明してから、スーツの左胸あたりにあるであろう名札を見る為、視線を落としました。 
「D製薬の●様ですね。」 
「は、はい。宜しくお願いします。」 
「少々お待ち下さい。」 
 
わたしは鍵を開け、D製薬さんを扉の前に残し自分だけ医局へ入りました。 
と、あれれ?医局エリアの中に入ると、医局前の廊下に、明らかにMRさんと解かる男性が二名。パイロットケースと紙袋を床に置いて、ぼーっと突っ立っています。あれれれれ?どしてこの二人はここに入れたわけ? 
多分、勝手知ったる職員が招いたか、ドクターが招き入れたは良いが病棟に呼び戻されてしまい、待ちぼうけをくってしまったのか!? 
 
折角なので、声を掛けてみました。(←やっぱり掛けるのか!!) 
「あの、院長は居りました?」 
「いえ、先生方は今はどなたも・・・。」 
「そうでしたか。ありがとうございます。」 
 
だろうなぁ、気、抜いてた感、ありありだったからな。やっぱりドクターは不在だったか。 
だったら、外で待ってるD製薬さんもお通ししても良いんかもなぁ。 
 
というわけで、わたしは院長室と医局で用を済ますと、扉の外に居たD製薬さんに、 
「院長も、○医師も不在でしたが、中に他社さんもいらっしゃいましたから、医局の前でお待ちいただいても宜しいかと思いますよ。」 
「そうですか?」 
「どうぞ。」 
そう言って、外で待っていたD製薬さんを医局前に招き入れました。 
 
その後、各社さん達がどうされたのか、D製薬さんが院長や○先生と面談できたのかは定かではありませんが。。。 
でも、卸のMSさん曰く、 
「へー、医局で会ったの?そっか、D製薬も訪問してんだっけ。えっと誰だっけ、今の担当・・・。若いやつだった?」 
 
・・・誰が担当か覚えてないんかい!?卸さん。。。やっつけ仕事だなぁ、もう。 
 
「だって、ここで強いMRって、D製薬じゃなくて、Y製薬なんだもん。」 
へー、そうなんだぁ。ふーん、良いこと聞いちゃった! 
「それにね、この病院って、一応訪問日が決まってるんだよね。」 
そ、そなの? 
「うん、先生達が皆揃う日ってことで、第一と第三の火曜日の診療後のはずだよ。」 
へー、そうなんだぁ。確かにあの日は火曜日だったよなぁ。じゃ、MRさん達の訪問日だったわけだから、あの後きっとD製薬さんは面談できたんだろうなぁ。そして続々と他社のMRさん達も訪問されたんだろうか。 
「だろうね。駐車場にズラーっと営業車が揃うからね。」 
ふーん、病院ごとにいろいろとあるんだねぇ。 
 
そんなわけで、ここでのMRさん達の訪問日すら知らなかった頃に、医局で遭遇をした記念すべき第一号は、D製薬さんでした。 
そして、第二第三と、遭遇は続くのでありましたが、それはまたこの次に。
  

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  2008. 3. 20. Thu
      番外編16.『自宅待機命令』
  
医院が無期限の休診になって二日が経ちました。わたし以外のスタッフは明日でこの職場とはさよならとなります。皆名残惜しそうに片付けに精を出してくれています。 
そして当然ですが、まだ患者さんの応対はありました。 
『わたしが、当分はいますから、何かあったら連絡してください。』 
そう、伝えていましたし、正面玄関にもそのように張り紙をしていましたから。 
勿論、集金等のある業者さんも、ぞくぞく来院がありました。今までの永きに渡るお取引のお礼を伝え、頭を下げる事務員さくちぃでした。 
 
すると、午後に懐かしい顔が医院に寄られました。第三卸の前担当MSさんでした。担当交代になってからお逢いすることはありませんでしたから、お顔を拝見するのは数年ぶりでした。 
「ご無沙汰しております。」 
「こちらこそ、ご無沙汰しております。あの、今日は?」 
普通に挨拶を交わし、ここに立ち寄られた訳を訊ねました。 
「実は、院長夫人先生から鍵を預かってくるようにと言われ、伺いました。」 
「え?夫人先生からですか?鍵を?」 
「はい、先程夫人先生のクリニックに伺ってそのように命ぜられまして、で、その足で直接ここに参ったのです。今すぐ医院を閉めて鍵を回収するようにと。」 
「え?今ですか?」 
「はい。」 
 
第三卸の前担当MSさん、彼は夫人先生のクリニックの担当をしています。夫人先生からは以前から可愛がられているのは知っていました。 
が、我々の院長は、このMSさんのことが大嫌いでした。彼が以前、院長に対し不用意に発した一言が院長の逆鱗に触れた為、わたしが入職した当初はかなりのシェアを誇っていたはずなのに、あれよあれよと取引が減り、担当が代わった後も何年間も、院長の第三卸さんへの信頼は回復することはありませんでした。 
 
正直に言えば、わたしも第三卸の前担当さんのことは、あまり良い印象を持っていませんでした。そのもう一代前の担当さんはとても気さくな方でしたが、この方は、営業マンとしてとてもがっついたイメージがあり、どうも好きになれませんでした。 
そんな良い印象を持っていないMSさんの突然の訪問、そして、夫人先生からの突然の命令!?当然ですが、納得出来るわけはありません。 
 
「ちょっと待ってください。我々は若先生から指示をされているんです。診療はありませんが、患者さんもまだお会計や書類を取りに来院されるんです。すでに日時をお約束している方も居るんです。」 
「ですが、わたしも夫人先生から指示されたので。」 
「わたし以外のスタッフは、明日までの勤務を、わたしはその後の残務業務を若先生から命ぜられています。それは最後の診療の日にちゃんと若先生からお話があったのです。若先生に確認して頂ければ解かります。そう夫人先生にお伝え下さい。」 
 
頑として譲るわけにはいきませんでした。こんなふざけた話、易々と納得出来るわけがありません。第三卸さんとわたしのやり取りを、皆が不安そうに見つめていました。 
「解かりました。今から夫人先生に電話で確認致します。」 
「どうぞ!」 
 
と、数分後、院外に出て夫人先生に連絡をしていた第三卸さんが戻ってきました。 
「さくちぃさん、では夫人先生の診療が終わる6時半までに、鍵を届けてください、とのことでした。」 
「わたしがですか?今夜?」 
「はい、若先生はまだ勤務中で連絡が取れないので、若先生がどう皆さんに話をしたのか解からないとのことでして。ですので、その後のことは、今夜若先生と話し合って決めますから、とりあえずは自宅待機と伝えるように、と仰られました。」 
「ずいぶんと、勝手な話しですね。」 
「わたしは、指示されただけですので。」 
「解かりました。わたしが今夜夫人先生のところに伺います。」 
 
第三卸さんが悪いわけじゃない。。。そんなことは重々承知しています。でも。。。なんとも言いようの無い嫌悪感に襲われてしまいました。 
すると、第三卸さんが帰った数分後でした。わたしの携帯に着信が入りました。 
若先生の携帯からでした。夫人先生から若先生に連絡がいったのでしょう。 
そりゃ、こんな理不尽極まりない状況で、平静で居られるほど出来たニンゲンじゃないわたし。怒鳴りたい気持ちを何とか押さえ、若先生を問い詰めました。 
 
「若先生、一体どういうことでしょうか?」 
「さくちぃさん、ボクが悪かった。実はね、状況が変わってしまったんだ。」 
「は?」 
「もう、君達にここに居られては困る状況になってしまったんだ。」 
「どういう理由で?」 
「院長であり、医師であり、経営者である親父が入院している状況で、ここで君達が働いていることが問題なんだよ。」 
「仰っている意味がよく解かりませんが。」 
「院長が居ないのに、職員が居て、給与が発生することが問題になってしまうらしいんだ。だから。」 
「だからって、先生、それではあまりに話が違うではないですか?」 
「さくちぃさん、ボクが申し訳なかった。もう良いんだ。キミは責任を感じなくて良い。もう全部、ここのこと、放り投げてくれて良い。全て投げてくれて良い。後のことは税理士や母親のクリニックのスタッフに押し付ければ良い。」 
「・・・。」 
「レセも、その他の患者さんの処理も、全部母親のクリニックのニンゲンにやらせれば良いんだ。電話も郵便も、全てあっちに転送にでもすれば良いことだし。ぐちゃぐちゃのままで良い。ボクはキミを責めない。」 
 
院長が倒れて以来、我々は若先生の指示の下、働いていました。院長と若先生が決裂する以前は、若先生はこの医院で月に数回とはいえ、一緒に働いていました。もし院長がこのように倒れることなく、そして若先生と院長が決裂していなければ、きっと一年後には、若先生は我々の上司になる人でした。よって、納得出来なくても、若先生の言葉には従うほかありませんでした。 
「皆さんの最後の給与は、来週ボクが夜にでもそちらに行って処理します。で、申し訳ないが、明日まで医院で患者さんの応対をしてもらった後、午後に母親のクリニックに鍵を届けてくれないか?」 
「解かりました。」 
「ほんとに、申し訳ない。」 
「若先生、ただ、一つだけお願いがあります。」 
「ん?」 
「来週こちらにいらっしゃる際、わたしに連絡を頂けませんか?レセのことは夫人先生のスタッフの方にお任せしますが、最後の診療の際にわたしが受けた企業健診の処理だけは、そのときにやらせて頂きたいんです。先生に書類を確認していただければ完成するんです。15分もあれば終わります。それだけは最後までやらせて下さい。」 
「解かった。じゃ、来週いつになるかまだ解からないけど、多分週の前半に仕事が終わってからそちらに行くので、その際は連絡します。」 
「お願いします。」 
 
わたしは、もう解かっていました。若先生は夫人先生から、わたしを納得させるように指示されたのだということを。。。 
然も取ってつけたような理由で、我々を早くこの医院から排除しようとしていること。 
若先生が、『ボクが悪かった。』と初めてその口で謝罪の言葉を言うほど、彼等は我々をこの医院から退かせたいんだと。。。 
 
もういやだ!馬鹿らしい!ナニが自宅待機だ!?馬鹿らしくってやってられない! 
大体、ここの仕事を夫人先生のところのスタッフが出来るわけがないのに! 
馬鹿にするにもほどがある。こんなとこ、居てたまるか!! 
そう思うしかありませんでした。 
 
『当分、わたしがここに居るから、なんかあったら連絡してね。』 
そう患者さん達に約束したのに・・・。。。もう、あと一日しか、ここには居られない。。。 
 
『さくちぃさんはレセ等、当分は残務処理をやってもらわなくてはならないから。』 
若先生からそう言われて、たった一人、いつ終わるかも解からない残務業務をするはずだったのに。その覚悟で居たのに。 
 
わたしも突然、あと一日でここを去ることになったのでした。
  

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  2008. 3. 16. Sun
      番外編15.『残務業務』
  
今年になって、軽い気持ちで臨んだ面接ですんなり再就職が決まったわたし、現在はとある医療機関で下っ端医事課職員として働いているわけですが、今まで小さいとはいえ、慣れた職場で事務方としてはトップの立場で仕事していたわたしにとって、新しい職場で、しかも医事課の一職員として働くことは、何かと気の遣うことも多く(特にニンゲン関係)、気の重い日々だったりもします。 
 
先輩達にイビられたことをボヤキまくっていた某社の若手MRさんの気持ちが、今となっては痛いほどよく解かるっ!! 
 
さて、中断してしまっていた『番外編』、懲りずに続編を書こうと思います。正直、未だにわたしにとって、この件は終わっていないんです。。。一体いつになったら終わりがくるんだろう。。。 
 
医院最後の診療は、なんとか定時に終わることが出来ました。すでに若先生から指示されて、全スタッフに解雇を伝えていましたが、わたしだけは残務処理を指示されており、退職の日は決まっていませんでした。 
当然、ずっと一緒に仕事してきたスタッフ達は、 
『自分達が出来る残務処理があれば手伝うよ。』 
と言ってくれていました。が、わたしの独断ではその申し出を受けることは出来ません。なぜなら、わたしが彼等の給与を払うわけではないからです。 
奥様と二人で院長室に居た若先生に、話をしに行くことにしました。 
 
と、わたしからの訴えに、 
『じゃ、今からボクが話します。』 
そう言うと、奥様を院長室に残し、若先生は皆が片づけをしている診察室へ。 
若先生のその場の判断で、わたし以外のスタッフを、3日後付けで解雇することになりました。そして、3日間の給与は払うこと、3日後に解雇となるが、即日解雇として一ヶ月分の解雇予告手当と若干の『色』をつけた額を、次の給与支払日に一緒に振り込むことを伝えてくれました。 
『じゃ、そういうことで。お疲れ様でした。』 
 
淡々と事務的に給与の話しだけをすると、若先生は去ってしまいました。 
わたしが望んでいた、皆に対する労いの言葉も、この医院を継ぐことを放棄した院長の長男としての謝罪の言葉も、ナニもありませんでした。 
 
所詮は、こんなもんなんだな。医院が終わるって、長年続いた医院が終わるって、こんなにあっけないものなんだ。 
 
スタッフ全員が帰った後、最後に残ったわたしですが、さすがにたまらない脱力感に襲われました。それでも、午前に来院された患者さんからのお餞別で頂いたお菓子をつまみながら、ぐちゃぐちゃの事務室を片付け、日付が変わらない時間に帰宅しました。 
 
次の日、いつもと同じ時間に職場に向かったわたしですが、もう制服には着替えませんでした。残務業務を手伝いに来てくれたスタッフ達も、もう私服でした。 
事務的業務はどうしてもわたしの担当ですが、その他の対応や清掃など、分担して働いてくれました。診察室、待合、スタッフルーム、その他もうそれこそ、もし院長が回復して戻ってきても、もう診療が再開出来ないんじゃない!?ってくらいに、キレイに片付けをしてくれました。 
 
そして、前日に出来なかった会計や、お渡しできなかったクスリを取りに、続々と患者さんも来院されました。勿論、ナニも知らずに来院した患者さんもありました。皆が応対してくれました。 
『先生、いつかは復活するよね?また再開するよね?そしたら連絡してくれる?』 
『うちはもう三代に渡ってこの医院に世話になってるのに、これからはどこの病院に掛かれば良いんだ?』 
『息子先生はどうしたの?継がないの?』 
 
そういう患者さん達の言葉の全てが、ほんとうに我々の胸に刺さりました。 
 
が、すでにこの時わたしは、院長一家がナニを考えていたのか気付いていました。 
院長が倒れた当初、退院した院長に一人で生きていってもらう為に、なんとか医院を継続していくことを模索していた若先生、でも院長の容態の悪化と共に、医院を継続する意味が無くなったと考えたのだと、理解できました。 
そうか、この家族達は、院長の命と共に、この医院も幕引きしたいのか。。。 
 
『患者さん達のこと考えると、ホントに何とかしないとと思っているんですけど。』 
 
若先生の最後の診療の前日、突然現れた初体面の院長の長女、この時は、然も患者さんあっての医院なのだから患者さんのことをもっと考えなければ!とまっとうな事を言っていましたが、所詮は自分達の財産分与のことばかり考えていて、その準備を着々と進めていたことを、残務業務の際に知りました。 
 
そう、院長の家族達は、患者さんのことも、我々スタッフのことも、考えてはいなかった。。。この医院のことなんて、ナニも考えてはいなかった。。。 
それを、次の日に思い知ることになるのです。
  

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  2008. 2. 21. Thu
      再就職のご報告
  
またしても、ちょっぴりお久しぶりの更新です。 
 
昨年の10月末から書き始めた『番外編』。 
医療事務員さくちぃが勤めていた診療所が、休診から閉院になるまでを『番外編』として詳細に書き綴っているわけですが、書き始めた当時まだ医療事務員だったわたしは、当然ですがその後、職を失いました。で、プー太郎生活を送っていたのですが、更新が滞っていたこの数週間の間に、再就職し、また医療事務員となりました。 
 
昨年の10月以降、本当にいろんなこと(=まだ書き終わっていない『番外編』絡みのこと・・・)があり、また医療事務の仕事をすること、いや、医療機関で働くことに躊躇しており、勿論働かなくてはならないとは解かっていましたが、なかなかその気になれず、まったく就活をしていませんでした。 
そんなわたしの背中を押してくれたのが、前職でお世話になっていた第一卸のMSさんでした。第一卸さんの担当施設の医療機関の事務長さんから、『レセ出来るヒトって誰か知らないかな?』と打診されたMSさんが、医院が閉院となってプー太郎をしていたわたしを思い出してくれて連絡をくれたのが、卸さんの仕事納めの前日という年末も押し迫った時でした。が、諸事情にてずっと体調が優れない日が続いていたわたしは、体調不良を理由に一旦は卸さんの話を断りました。 
 
そして年が明け、また卸さんから話がありました。が、やっぱり気乗りしていなかったわたしは、またしても口を濁してしまったのですが、 
『よーく考えてみてよ。』 
と卸さんから考える猶予を与えられ、訪問する度に事務長さんに捕まっていた卸さんは、わたしの素性を少なからず事務長さんに話していたようで、三度目にはついに、 
『断るにしても何でもいいから、頼むから一度連絡して。事務長が待ってるから。』 
とMSさんから強引に言われ、その日の夕方、事務長さんにコンタクトを取ると、その二日後には面接に行き、面接の数時間後に給与提示を受け、わたしは働くことを決め、次の週に病院長と面談し、翌週からの勤務が正式に決まりました。 
 
当然、MSさんには再就職を決めたことは報告するつもりでした。が、わたしが連絡をする前に、面接が終わった数時間後に事務長に捕まって、わたしとの面接でのことを聞かされたMSさんのほうから、その日のうちに電話がありました。(んとに、情報早すぎですってばっ!!) 
そして、病院長と面談後、初出勤日が決まったことは、わたしから報告しました。 
 
ですが、わたしはその後、自身の再就職のことを前職時代の知り合いにはまだ一切報告していませんでした。なので、正式に決まった4日後、前職の同僚達を呼び出してランチをした際、報告しました。まだ再就職が決まっていない者も居りましたが、皆喜んでくれました。 
 
と、ランチが終わって店を出ようとした途端、わたしの携帯が鳴りました。 
うぞっ、某●社のMRさんじゃないですか!どういうタイミングなんだよっ!! 
「さくちぃさん、今、何してるの?」 
「え?今、ランチしてたとこ。どしたの?」 
「ん?あのさ、仕事って、どした?もう働いてる?」 
・・・あれ?どういうことだ?これって・・・。。。 
「●社さん、ひょっとしてさぁ・・・。」 
「え?」 
「聞いたんじゃないの?」 
「な、ナニを?」 
「誰かさんから?」 
「え?ま、まぁ、ちょっとだけ。」 
「やっぱり!!内緒だったのにーーー、まだ。」 
「なんで?いいじゃん。いつから働くの?どこにしたの?」 
 
やっぱり、第一卸さんが話したんだ、わたしの再就職のこと。 
そりゃ口止めしなかったけど、でも、まさか一介の医療事務員が再就職したことを、誰かと話題にするなんて思ってなかったわけで・・・。しかも、●社さんからしてみたら、担当エリアでもない医療機関に再就職したわたしのことなんて、知らなくて良いことなのに。。。どーして話すかなぁ、もう。。。。 
 
その日の夜、あまりに口が軽いMSさんを懲らしめてやろうと思い、電話しました。 
「あ、どうも。」 
軽〜い第一声で電話に出た卸のMSさん。 
「あのですね、最近、わたしのことを勝手に話題にしちゃったりしました?」 
「・・・・え?」 
「どっかのMRさんと、わたしのことをネタに会話しちゃったりしませんでした?」 
「えっとぉ〜〜、話題にしちゃった・・・・かな〜。」 
「ナニ言ったんだー!?どこまで言ったんだーーー!?」 
「さくちぃさんが就職決めたって。○○病院にって。」 
「やっぱり!早速昼間に電話来たんさ!」 
「あ、もう?そ、そうなんだ。早いねぇ。」 
「しかもだよ、MSさんから聞いたこと最初は言わないんだよ。どこに就職したかも知らないふりされたもん。」 
「●社さん心配してたんだよ、きっと、さくちぃさんの再就職。」 
 
・・・●社さんに心配されるようになったら、わたしも終わりだよっ(凹)。 
 
まあ、それでも、●社さんはわたしが職無しになってからもたまに連絡をくれていましたし(MSさんもそのことは知っていました)、なによりMSさんには再就職のお世話をしてもらったわけですから、良いんですけどね、彼等にナニを言われようとも!! 
 
再就職し早数週間。 
勤務初日、MSさんは薬剤部に顔を出した後で、新人でテンパリまくりのわたしの事務室での様子をバッチリ目撃したらしく(見つけなくても良いのに・・・)、面白がってその日の夜に電話をくれました。しかも、その週には三回も電話をくれて、最後に必ず言われました。 
『仕事、続きそう?』 
 
・・・ヒトのこと構うの、好きなのねぇ。。。 
 
そんなわけで、新しい職場で新しいスタートを切った医療事務員さくちぃ。新しい職場には、前職時代のようにネタになってくれそうなMRさんがいるかは、まだ定かではありませんが、そういう出逢いがあると良いなぁ。
  

再就職、おめでとうございます!
新しい出会いのMR観察日記もよろしく、お願いします!
MRコメンテーターのつくしんぼです、 ..2/24 18:42(Sun)
有難う御座います。
再就職し早数週間、D社さん、G社さん、Y社さんは目撃しました。
さて、ネタになりそうなヒトはいるのやら。。。
さくちぃ。 ..2/25 23:48(Mon)
おめでとうございます。勝手が違うこともあると思いますが、頑張ってください(^^ゞ
CMR ..2/26 21:10(Tue)
勝手が違うことだらけで、アップアップしてます。
早くもドクターに目を付けられた下っ端事務員ですが、頑張ってます。
さくちぃ。 ..2/28 21:18(Thu)
>> 返信


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