Title: 38週 常位胎盤早期剥離
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2012年2月第1子の妊娠が判明。 つわりがひどく、脱水状態になりながらも経過は順調で、その後何も問題なく産休に入り臨月を迎えた。 現在は完治しているものの、過去に大きな病気の経験があったため、大事をとって総合病院で分娩する予定だった。
10月12日の妊婦健診では、まったく問題なし。経過順調。
10月13日 38週と1日の早朝、激しい胎動で目を覚ます。 これがはっきり感じた最後の胎動となる。 その後、二度寝した後起床し、家事をしながら食事をとったりごろごろしていたところ、夕方、腹痛に襲われる。 お腹を下したせいなのか、陣痛なのか区別がつかない痛みで、トイレとベッドを往復しながら夫の帰りを待つ。
夫が帰宅。 陣痛は痛いときと痛くないときを繰り返すと勉強していたので、ずっと痛みが続くのは少しおかしいのでは?と思う。 顔面蒼白、手足の冷え、寒気があり、体温を測ったりしていたところ、出血した。 このときはおしるし交じりの破水だと思い、病院に電話した後、のんきに話しながら荷物をまとめてタクシーで病院へ向かう。
腹痛があったことと、歩くと出血で床をよごしそうだったため、1階に置いてあった車いすで産婦人科のフロアへ。 助産師さんがもうそんなにお腹が痛いのかと驚いて、すぐに診察を受けることになった。 内診台にあがるとき、足をつたって出血したが、助産師さんは無言のままだった。
その後、診察した当直の先生も無言。 モニターには何も映らず、このとき腹部がかちかちになっていた。 「今から緊急帝王切開でとりあげます」とだけ告げられる。 あわただしく術衣に着替えさせられ、ストレッチャーでオペ室へ搬送される。その途中で先生が夫に「出血がとまらない場合、子宮摘出になるかもしれません」と伝えているのが耳に入る。
二度と目覚めないかもしれないと思いながら全身麻酔を吸入し、意識を失う。 1時間でオペは終了。2800gの女の子を死産。
DICで一時意識が戻らず重体になったが、大量の輸血を受け自分は一命をとりとめる。 あと2時間遅かったら私もなくなっていたそうだ。
意識が一瞬戻ったとき、夫と母に赤ちゃんのことを尋ねると、無言で軽く首を横に振ったように見え、夫のメガネに2滴涙のあとがついており、助からなかったことを悟った。
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