Title: 14週 人工死産
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初めての妊娠は悪阻もほとんどなく、順調でした。 次年度の仕事の相談や、産前産後の生活など、少しずつ準備を進めているところでした。 2回目の検診で、お腹の上からのエコーが見づらく、超音波検査の内診をしていただいたところ、赤ちゃんの頭部に異常が見つかりました。 無脳児の可能性が高いということで、すぐに人工死産を勧められました。 いろいろ考えた結果、セカンドオピニオンとして、別の病院でも見ていただきましたが、同じ診断でした。
赤ちゃんのためにも、自分のためにもと納得して赤ちゃんとお別れすることになりました。なんだか悪い夢を見ているような気がしました。夢ならいいのにと、何度も思いました。
入院前には、病院の助産師さんが赤ちゃんとのお別れの準備なども丁寧にご指導くださいました。 そのおかげで、落ち着いて入院の日を迎えられました。 陣痛促進剤を使ってから約8時間後、予定日より6ヶ月も早く赤ちゃんと対面することになりました。 かわいい男の子でした。 私や夫のこと、病院の先生や看護師さん、助産師さんのことも考えてくれたのか、早く産まれてきてくれました。
赤ちゃんは無脳児、脊椎も上手に形成されていませんでした。 でも、にっこり笑った口元と鼻筋は確かに私たちの面影を宿していました。 前日に作った洋服を着せ、布団に寝かせてあげました。 助産師さんにとっていただいた手形足形は大切な宝物です。 分娩当日は安心感と疲労で早く寝てしまいましたが、次の日からは喪失感で押し潰されそうでした。 幸い夫が仕事を休んでくれ、母と妹も駆けつけてくれたので、心強かったです。 1週間後に、仕事に復帰しました。 仕事をしている間は、辛さから逃れることができます。
なぜ私たちなのだろう、真っ直ぐ生きてきたのに何がいけなかったのだろう、などと考え、ネガティヴになってしまうことも多いです。 妊婦さんを見て羨んでしまう自分に嫌気がさすこともあります。 身体は回復していますが、こころの回復にはまだ時間がかかりそうです。 周りは、もう大丈夫そうだね、とか、次がんばりなさいなどと言います。何も言わない人も、きっと私はもう平気だと思っています。 周りに甘えられず、弱みを見せられないので、ここに書き込みたいと思います。
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