Title: 人工死産、流産
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付き合って間もない彼との間に出来たあかちゃん。 親には当初反対されましたが、籍を入れ、月日とともに周りにも受け入れられつつあったとき、検診で首のむくみを指摘されました。 染色体異常の可能性が高く、羊水検査をしましたが、結果は違いました。 しかし骨が発達しない病気であることがわかり、生まれても長く生きられないため諦めるという選択もあると言われました。
泣き続け、私たちが決めた結果は死産でした。 5ヶ月になっていました。 陣痛を起こして普通分娩で出産した小さな我が子は、小さい以外なにも変わらない、普通の男の子でした。 しかし、先生から見るとやはり胸囲が小さかったようでした。
その後3ヶ月で次の妊娠をしました。 心配ばかりでしたが、あかちゃんは順調でした。 もうすぐ6ヶ月というとき、私は脳出血を起こして倒れました。 何年も前から脳に腫瘍があったらしく、そこからの出血でした。
幸い軽度のもので意識はありましたが、それ以上の出血を抑えるための薬を入れながら妊娠を継続するということ、また、妊娠した体で頭の手術をするということが、今の医療では未知の世界だとの説明を受けました。 また、出産まで私の命が持つという確証もなく、主人や親、みんながあかちゃんを諦めるように諭しました。 死んでも産む、と言っていましたが、残された側の気持ちを考えると突き通すことが出来ず、結局私は諦めることを自分で決めました。
普通分娩に耐えうる体ではないので、全身麻酔の帝王切開で男の子をうみました。 火葬にも立ち会えず、私は1週間後に開頭手術を行いました。 大きな後遺症もなく終わりました。
そして10ヶ月後、妊娠しました。 しかし1ヶ月で流産しました。 腹痛の中でそのまま出てきてしまいました。 先生に言われていた期間より早く妊娠したから帰ってしまったのだろうか、と自分を責めました。
もうしばらくは子供を作らないでおこうと考えていましたが、4ヶ月後、私はまた妊娠しました。 驚きと、嬉しさと、何よりも不安でした。 母子手帳をもらっても、大丈夫と言われても、安定期に入っても、胎動を感じてもずっと不安でした。 7ヶ月のときパートを辞めたとたんに切迫早産になり2ヶ月入院しました。 38週で、予定帝王切開で男の子を出産しました。
この子は、私たちを夫婦にしてくれた1人目の子と、 私の病気を知らせてくれた2人目の子と、 私に休むよう教えてくれた3人目の子、 みんながいたからうまれた命です。 いまでもこれで良かったのかと思うときがあります。 でも、すべては自分で選択してきたことです。 間違っているという人もいるでしょうが、私にこれからできることを与えられた命で全うしていかねばならないと思っています。
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