Title: 顕微受精にて一卵性双生児を得るも22週で死産
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9月5日のドイツ時間7:19、第一子ヴォルフ、7:25、第二子レオが静かに産まれて来ました。 夫によく似た可愛い息子たち。 一卵性双生児はそっくりな見た目と言いますが、ヴォルフは金髪に面長で高めの鼻、レオは濃い茶髪に丸顔でハーフらしい鼻の高さとなかなか互いに個性的でした。 夫が30歳にして精巣がんになってしまったため顕微受精を行い2つの受精卵を戻したところ、判定日前に出血が続いていた上に判定は陰性だったので諦めていましたが、翌週に胎嚢が確認され、さらにその翌週には一卵性双生児と判明してファティリティクリニックの先生もスタッフも私以上に喜んでくれた日を昨日の様に思い出します。 初めての妊娠で色々心配事はありましたが、病気も障がいもなく元気に順調に単胎児よりも大きく育ってくれていたので完全に安心しきっていて、夫と今年は良い誕生日を迎えられそうだね、クリスマスが楽しみだねって話していた矢先のことでした。 9月3日金曜日の午後3時半頃、野生児かと言うくらい元気だったレオが今までにないくらい強く私のお腹を蹴ったので、驚きつつも呑気に元気だなぁなんて夫と笑っていたのですが、その後昼寝をして起きたら何の反応もなくお腹も張っていてちょっと不思議に思いつつ、お腹が張るのは日常茶飯事だし、きっとあまり反応を感じられないような体位でいるんだろうと思っていました。 しかし、翌日明け方4時に目が覚めて話しかけても何の反応もなく、お腹を軽く叩いても何も感じない、そこではじめて只事じゃないと理解し、もしかしたら二人はもう…と最悪な想像しかできませんでした。 残念ながらその想像は当たってしまい、病院の医師から二人の死亡が告げられました。 原因は、ヴォルフの臍の緒が胎盤の正位置についていなく、栄養の供給が妨げられてしまったことで亡くなり、胎盤を共有しているレオも後を追うように亡くなってしまったと言うことです。 レオと比べると少し小さめだったヴォルフは、死の1週間前に本当にいっぱい動いて頑張って育とうとしてくれていました、産まれて来た時レオよりも細めの臍の緒が力強く巻かれていたんです。 助産師さんも医者も、誰にもどうする事も出来ない事だったと言っていました。
よく二人でコミュニケーションを取るように私のお腹を蹴ったりして遊んでたな…。 目覚ましが鳴るとヴォルフがお腹を蹴って起こしてくれて、お腹が空くとレオがより暴れて…。 思い返せば素敵で幸せな記憶ばかりで、もう二人の成長を願うことも、感じる事も抱きしめることも出来ないのかと思うと涙が止まりません。 この2週間、自分を責めたり、経験の浅い医者に憤ったり、ありとあらゆる感情を剥き出しにして来ましたが、何をしてももう、二人は全く同じ状態で戻ってはこないんだと受け入れました。 でもきっと、二人の魂はまた戻って来てくれると信じています。 本当は三つ子だったかもしれないので、とりあえず妊娠と出産について一通り私と夫に教えてくれた後、もう一人の兄弟を迎えに戻ったのかな、って勝手に思っています。 たった22週の間でしたが、小さな双子は本当に沢山の事を教えてくれました。 死産後、助産師さんに「あなたたちはもう立派な両親よ」と言われましたが、私達を両親にしてくれたのは紛れもなく息子たちです。 本当にありがとう。 日本では死産の場合戸籍に載りませんが、ドイツではまごうことなく歴とした唯一無二の息子たち、また会おうね、パパもママも地上で待っているよ。
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