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2010年12月5日(日)
『不登校からの出発』
午前中は帷子地区のドッジボール大会に来賓として参加した。帷子公民館の体育館だが、子どもたちを中心に36チーム約500人もの方々が参加していた。
午後から、今度は可児市の東部にある桜ヶ丘公民館で開催されたNPO法人いじめ・不登校ほっとライン「てのひらの会」主催の講演会&相談会に参加した。可児市の中でも、この西の帷子公民館と東の桜ヶ丘公民館は規模が大きく、最初見たときは市民会館かと思った。
利用状況その他を見ても、この二つの公民館は突出しており、市立図書館分館を併設している点でも共通している。それだけ、バックヤードの人口が多いのだが、自治意識が高いことも特徴かもしれない。
「てのひらの会」は、創設時から関わってきた。4年ほど前、西可児中学校のPTA会長をやっているときに、共同で「夜回り先生」こと水谷修氏の講演会を開催した。その会場での、現在代表の宮嶋健太郎氏の参加者に直接呼びかけに応じて集まった方が母体になっている。
てのひらの会HP⇒
http://tenohira.poohmie.jp/
すでに『不登校からの出発』というテーマを中心に、10回以上講演会等を開催してきているが、ほとんど代表の宮嶋氏の人脈の中から講師は選ばれている。
今日も、桜ヶ丘公民館という初めての会場での開催だったが、30名近い参加者があった。相談を希望する人も10組を越えた。夫婦で参加された方が多いのも今回の特色だ。
花井正樹東海学院大学人間関係学部特任教授とは初めてお会いしたが、元中学校教師とあって、現場を踏まえた分りやすく、説得力ある話をされた。
花井正樹先生
⇒
http://www.tokaigakuin-u.ac.jp/gakubu/gakka_hp/shinri/kyouin/Hanai.html
不登校の子どもたちを「自分探しの苦しくて長い旅をしている」と表現されていたのが印象的だ。つまり、生き方についてより深く考えてしまう子、正義感が強く妥協を許さない子が不登校になるケースが多いという。
親も、子が不登校になって初めて、子どもとの本音の対話、夫婦間の真剣な会話が生まれることになるケースが多いという。
講演会だけで帰るつもりだったが、不登校の子を持つ知り合いの方も来ていたので、その後のグループ交流会にも参加した。6人程度の三つのグループに分かれて、それぞれの状況や思いを語り合った。
私以外は、まさに今不登校の子どもを抱えて、とても悩んでいる方ばかりだった。先生の話だと、学校が悪い、社会が悪いと言ってみても、そこを変えてゆくにはあまりにも時間がかかるので、家庭の中で解決の糸口を見つけてゆくしかないとのことだ。
確かにそれは現実的な選択だが、私の立場としては学校や社会のほうを変えて行かなければならない。親の本音も、いじめに遭って不登校になる子にも、教育を受ける権利はあるのだから、いじめる側の子を隔離してほしいというものだ。
さらに言えばいじめる側の子も、家庭の中で虐待や無関心の状況に置かれているケースが多い。不登校の子はまだ恵まれている。家庭という居場所がまだあるからだ。不登校にもなれない子は死を選んでしまう可能性が高い。
不登校になり始めた頃の学校の対応や、カウンセリングルームや保健室登校の子どもたちへの対応、いじめに対するクラス担任の対処方法などに多くの不満も聞かされた。
可児市が設置している不登校児童生徒を扱うスマイリングルームも中学生には使いにくく、学校に復帰させることしか選択肢がないなど、不満が寄せられていた。
その辺りは行政の限界とも言えるが、不登校児を抱える家庭はまだまだ沢山あるはずだ。不登校にまでなるには、何らかの原因やきっかけがあったかと思うが、過去はともかく子どもたちの未来のためにぜひ、向き合ってほしい。
そして、つながり合ってほしい。それぞれに孤立していては、つらくなるばかりだ。一時的な不登校なら、いくらでも挽回はできる。それが慢性的なひきこもりになってしまっては、社会的にも大きな損失だ。
今日来られていた、不登校の子を持つ親たちの顔も少しは晴れたように感じた。いじめや不登校は、もはや子どもだけでは解決できない。まず親が立ち上がるしかない。いろいろなアプローチの方法がある。同じような悩みを持つ者同士がつながり合い、知恵や汗を流すしかない。
ただ、当事者の皆さんだけで解決するのではなく、こういった時に「てのひらの会」のような支援組織や、私のような税金で飯を食べさせてもらっている議員を使ってほしい。
てのひらの会では、「はぐれうさぎの会」という、不登校の子を持つ親たちのおしゃべりの会を毎月一回、可児市内の公民館を借りて開いている。会費は200円だ。次は12月12日(日)の午前10時から12時にある。
当事者の方で参加希望の方は私の方から紹介できる。ご希望の方は、ご連絡いただきたい。お知り合いに、不登校で悩む方がいる方は知らせてあげてほしい。ぜひ、一歩踏み出してください!(山根携帯⇒090-1821-4777 ※いつでも可。出ないときには留守電を。E-mail yamanet@ma.ctk.ne.jp)
先日はご参加頂きありがとうございました。
私も他のスタッフも今回のイベントは満足度が高かったと感じており、開催した甲斐がありました。
もともと個別相談対応は2組の相談員で整えていたのですが、当日の朝、30分に個別相談も検討と言う5件の申し込みもあり、急遽応援カウンセラーにも頼むに至りました。
花井先生は保護者がどうあるべきかを具体的事例も多く盛り込んでお話しいただけました。せっかくの機会でしたので、もっと情報を必要とされている方に届けていけるよう、頑張って活動していきたいと思います。
てのひらの会のイベントも随時告知させていただきますのでURLをご参照まで。
今後ともよろしくお願いします。
みやじま
[URL]
..12/7 2:21(火)
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